カテゴリ:映画( 53 )


2012年 11月 22日

アンドレイ・タルコフスキー監督 『ストーカー』(1979) 

11月19日、『ストーカー』の原作者の一人ボリス・ストルガツキーが亡くなりました。
およそSFに興味のなさそうなタルコフスキーが2本もSFを映画化しているのは不思議で、
出来上がった映画作品はどちらも疑似SFといった感じです。

今回はアリーサ・フレインドリフの貫禄が作品を引き締めていると感じました。
奥さんの堂々とした語りの場面と比べると、男達のゾーンごっこも色褪せるかのよう。
実際にはゾーンの場面の方に色がついているのだけれども。

アルセーニー・タルコフスキーとチュッチェフの詩も素晴しい。
ウラジーミル・ザマンスキー?の声の出演も嫌味な感じが出ていてなかなか良かったです。
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元町映画館
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by aliana-up | 2012-11-22 22:13 | 映画 | Comments(0)
2012年 11月 17日

アンドレイ・タルコフスキー監督 『ノスタルジア』(1983) 

タルコフスキーはやっぱりソロニーツィン4部作。
日本語話者にとっては母音が耳に残るかんじのイタリア語はタルコフスキーには合わないなあ。
女の人もきれいだけれどいかにも西側の女優さんといったふうに見えるし。
ある種の野暮ったさとでもいうもの、流れを抜き手を切って逃げて行くたくましさ、
そういったところから出てくる慎み深さが魅力だったのに。
などと思いながら、でも観終えると、これだけの作品ができてしまった後では
もう『ノスタルジア』は『ノスタルギア』以外ではあり得ません。
また、木の家から離れることができないのは主人公=監督だけではありません。
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元町映画館
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by aliana-up | 2012-11-17 21:20 | 映画 | Comments(0)
2012年 11月 15日

アンドレイ・タルコフスキー監督 『ローラーとバイオリン』(1960) 『僕の村は戦場だった』(1962)

元町映画館にてアンゲロプロス追悼特集に続いてタルコフスキー映画祭が始まっています。
タルコフスキーは生誕80周年記念とのことで、フェドセーエフ氏と同い年なんですね。
これだけの作品が映画館で多数フィルム上映されるなんて、
今年はコンサートもすごいが映画もすごいです。

『ローラーとバイオリン』
『道中の点検』が印象深かったウラジーミル・ザマンスキーがここでもステキです。
『道中~』よりも10年以上も前でじつにお若い!
IMDbによると『ストーカー』の中に出てくる電話の声もザマンスキーだそうで、
せっかくですから声の出演だけでなく映像でも出演してほしかったです。

映画館の場面で貼られているポスターがウォッカのラベルのようにかっこよく、
いかにもソ連的。
優しい余韻を残すラストシーンもとても好きです。

『僕の村は戦場だった』
『道中の点検』や『処刑の丘』と同じ戦争がテーマで制作年はずっと早いんですね。
ヴァレンティン・ズブコフをはじめ、登場人物の人間的な魅力が良く出ていて、
ブルリャーエフの生意気な感じもここではなかなか良かったです。
夜間に川を渡る場面が冷え冷えとしていて美しかった。
『アンドレイ・ルブリョフ』での演技が光っていた監督の前夫人が
大変短い出番ですがこの作品でもかわいいです。
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元町映画館
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by aliana-up | 2012-11-15 23:03 | 映画 | Comments(0)
2012年 10月 09日

テオ・アンゲロプロス監督 『こうのとり、たちずさんで』(1991)

ダンスホールの場面にはゾクゾクさせられました。
クルーのメンバーが手前を横切って行く動きなど完璧ですね。

「前衛オペラ」の演出のように見えてしまう所はちょっと気になります。
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元町映画館
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by aliana-up | 2012-10-09 22:11 | 映画 | Comments(0)
2012年 08月 08日

テオ・アンゲロプロス監督 『狩人』(1977)

歌と踊りで綴るギリシャ現代史、字幕は池澤夏樹さん。
湖上を滑る赤い旗の映像は忘れ難いです。

間もなく開館2周年を迎える元町映画館。
長大なアンゲロプロス作品を味わう手がかりとして入場の際にコピー資料を配布して下さるなど、
映画ファンの方々によって誕生した映画館ならではの手作り感がすてきです。
1~2作品を1週間、数ヶ月かけての特集上映も全部観たい人にはいいですね。
まだアンゲロプロス週間がこんなにあるなんて嬉しいし、
『エレニの旅』の頃には涼しくなっているでしょう。
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元町映画館


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by aliana-up | 2012-08-08 22:39 | 映画 | Comments(0)
2012年 06月 13日

ラリーサ・シェピチコ監督 『処刑の丘』(1976)

裏切るも地獄、裏切られるも地獄、でも戦争なのだからそのどちらかか、あるいは両方に入るしかありません。恐ろしい事です。
『道中の点検』とこの『処刑の丘』は共通の題材を取り上げていてどちらも素晴しいのですが、
後日譚を置いて後味をややマイルドにしている前者に対して、これから主人公を襲うであろう恐怖の真っ只中へ
観客を放り出して終わる後者の印象が、私の中で日に日に強度を増しています。
両作品で悪役を演じているアナトーリー・ソロニーツィンの扱いにも違いが現れていますね。

音楽は控えめな使い方でしたが良かったです。シュニトケだったんですね。

シェピチコ監督は若くして事故で亡くなったという事ですが、そういうのを聞くと本当に事故だったのかという
疑問がわくのはさておき、ご本人はどれだけ無念だったでしょうか。
この作品に最大級の賛辞を贈ります。
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九条 シネ・ヌーヴォ
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by aliana-up | 2012-06-13 22:26 | 映画 | Comments(0)
2012年 06月 11日

アレクセイ・ゲルマン監督 『道中の点検』(1971)

シネ・ヌーヴォのロシア映画特集、今回はゲルマン作品はこれ一本ですが、観ることができて良かったです。

ロラン・ブイコフ、ウラジーミル・ザマンスキーの演技が厚みがあり、人間味あふれる作品になっています。
制服姿で任務に就く「同志の」女性達も可憐だし。
ニコライ・ブルリャーエフがここでもちゃらちゃらした若者を演じていて、もはやこれは地なのかと思わせられるほどです。

お客さんの入りも良くて、上映作品に負けず劣らず客席の雰囲気も重厚であった事を付け加えておきます。
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九条 シネ・ヌーヴォ
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by aliana-up | 2012-06-11 21:43 | 映画 | Comments(0)
2012年 05月 31日

アキ・カウリスマキ監督 『ル・アーヴルの靴みがき』(2011)

警視役のジャン=ピエール・ダルッサンがすてきです。
ちょっと『賭博師ボブ』のギィ・ドゥコンブルを連想しました。
ジャン=ピエール・レオーの悪役ぶりにも注目ですね。

木曜日はKAVCのサービスデイなのですが、今日はなんとほぼ満席でした。
あんまりある事ではないので、なんだかうれしかったです。
カウリスマキって人気があるんですね、「カルヴァドス」でも飲みたいような気分だ。
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新開地 KAVC
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by aliana-up | 2012-05-31 21:17 | 映画 | Comments(2)
2012年 05月 16日

ミシェル・アザナヴィシウス監督 『アーティスト』(2011)

できて一周年の大阪ステーションシティシネマは駅直結だし、
すぐ外の「風の広場」も気持ちが良くてすばらしいのですが、
上映開始前のCM(映画の、ではなくTVのCMのような物の方)が
ものすごい音量で参りました。今度は耳栓を持って来ようかな。
『アーティスト』には台詞が無いのにね。

作品自体はとても楽しめました。
エンドクレジットの最後に「この人に捧ぐ」とされていた作曲家も気になります。
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大阪ステーションシティシネマ
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by aliana-up | 2012-05-16 21:53 | 映画 | Comments(2)
2012年 05月 07日

ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督 『少年と自転車』(2011)

ダルデンヌ兄弟のこれまでの作品と比べると、殺伐とした感じがあまりしないのは、
セシル・ドゥ・フランスの存在の為でしょうか。
たくましくも愛情深い役柄を演じてすてきです。

いつもながらのあの、淡い光を観られるのが嬉しいし、
幕切れも素晴しいと思います。

エンディングのベートーヴェンのピアノ協奏曲はもっとずっと聴いていたいけれど、
チラシで「アルフレッド・ブレンブル」と誤植されているのは惜しいです。
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元町 シネ・リーブル神戸 
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by aliana-up | 2012-05-07 21:50 | 映画 | Comments(0)